人と環境に安心・安全な湿式塗膜除去工法

「インバイロワン工法」

ベンジルアルコールフリー

高度成長期につくられた
鋼道路橋の老朽化が、課題に

全国約7万橋の鋼道路橋のうち、高度経済成長期(1955~1973年)に作られた6.6万橋が老朽化しています。対策の一つで腐食を防ぐ必要があり、塗装の防食性能を維持する必要があります。

従来、一般塗装系塗膜の防錆機能は10年程度でさび始めると言われています。
飛来塩分の影響を受ける沿岸部など厳しい腐食環境の中では数年でさび始めるというのが現状です。

一般塗装系を10年毎に塗り替えていくと累積塗り替え費用が高くなるという問題があります。
鋼材の錆を防ぎ、長持ちさせるためにはより防錆力の高い重防食塗装系塗膜に塗り替えることが重要です。

確実で安全な塗膜除去の必要性

塗装のライフサイクルコストを抑えるには重防食塗装を適用する必要があります。従来の塗膜には鉛、クロム、PCB等の有害物質が含有しているので確実に除去する必要があります。
また、素地調整作業として、素地調整程度1種(1種ケレン)、素地調整程度2種(2種ケレン)は時間かかり騒音が大きく粉塵量が多いのが課題とされてきました。
安全かつ確実に塗膜くずを回収する必要があり、それができるのがインバイロワン工法です。

従来の塗膜除去(参考)

物理的方法は周囲に飛散し、回収が困難です。塗膜ダストが人体や環境に悪影響を及ぼします。

電動工具処理工法(素地調整程度2種)

  • 塗膜ダストが飛散する
  • 塗膜ダストの回収率が低い
  • 連結部は除去困難
  • 騒音が大きい

生産性が悪い

橋梁等の大型構造物には適しません。

オープンブラスト工法(素地調整程度1種)

  • 粉塵の発生量が多い
  • 塗膜くずの回収率が低い
  • 騒音が大きい
  • 産業廃棄物の発生量が多い
  • 塗膜除去〜再塗装への流れが悪い
  • 塗膜除去後、4時間以内に再塗装する必要がある。

安全性に大きな問題有

作業者の安全対策と周辺環境の汚染防止対策が必要です。

新たな塗膜除去方法の開発

有害物質を含む既存塗膜の安全な除去・確実回収が必要
インバイロワン工法

インバイロワン工法

〜環境にやさしい剥離剤〜
インバイロワンを塗膜上に約1kg/㎡を塗付すると24時間程度で塗膜は湿潤軟化します。軟化した塗膜はスクレーパーで容易に除去・回収できます。この際、オープンブラスト工法や電動工具処理法などの物理的な技術に比べて塗膜の粉塵の発生が殆どなく、周辺環境及び作業員に対する安全性が高い湿式の剥離剤工法です。

インバイロワンの塗膜への浸透モデル

インバイロワン仕組み

塗膜除去時の粉塵量

測定場所 除去工法 対象除膜 粉塵発生量
( mg/kg㎥ )
完全防護内 インバイロワン工法 A塗装系塗膜 0.34
インバイロワン工法 B塗装系塗膜 0.50
動力工具処理3種C B塗装系塗膜 18.00
オープンブラスト工法(製鋼スラグ) A塗装系塗膜 180.00
オープンブラスト工法(ガーネット) B塗装系塗膜 200.00
防護および養生外 動力工具処理3種C B塗装系塗膜 0.21
オープンブラスト工法(ガーネット) A塗装系塗膜 0.27

インバイロワン工法 4つの特徴

①環境に負荷を与えない

生分解性が高い
(分解度:28日以内に104%)
1ヵ月で水と炭酸ガスに分解される。

魚類急性毒性が低い
(96時間後の半数致死濃度:49mg/L)
家庭用中性洗剤と同程度の毒性

②塗膜中の有害物質を周囲に飛散することなく安全・確実に回収できる

  • 主成分は毒性が低い高級アルコール系溶剤
  • 消防法では、非危険物
  • 皮膚への刺激はほとんどなし
  • 有機則、PRTR法、化審法すべて非該当

③塗膜除去後の再塗装塗膜に影響を与えない

  • インバイロワン工法が再塗装塗膜の塗膜性能に及ぼす影響について 15年以上の良好な評価を得ています
暴露試験状況
土木研究所 沖縄暴露試験場 (沖縄県大宜味村) ※試験継続中

④廃棄物の発生量を抑え、処分費用を大幅に削減できる

塗膜除去を行った際の発生廃棄物量
インバイロワン工法: 6kg/㎡程度
オープンブラスト工法:40kg/㎡程度
インバイロワン工法適用効果
 (比較対象:オープンブラスト工法)
廃棄物発生量 1/10程度に低減
粉塵発生量 1/50程度に低減
直接工事費試算 13%向上
廃棄物処理費試算 95%向上
トータルコスト 84%向上

他工法との比較

13年間の屋外暴露評価で塗り重ねた塗膜の耐久性に影響ないことが実証されている唯一の技術です。
工法特徴作業環境周辺環境への影響塗膜回収性その他
剥剥離インバイロワン工法塗膜剥離が容易に行える
皮膚刺激性がほとんど無
揮発性が低いので作業環境の溶剤濃度が低い生分解性が高い
魚毒性は家庭用中性洗剤程度
塗膜は湿潤シート状に軟化されるので回収が容易黒皮やさび部は動力工具等の併用が必要
他社剥離剤工法一度の塗布で最大500μmの塗膜剥離が出来ない物も有り揮発性が高いので作業環境の溶剤濃度が高く引火の危険性も高い物も有生分解性が高い
魚毒性は家庭用中性洗剤程度
塗膜は湿潤シート状に軟化されるので回収が容易黒皮やさび部は動力工具等の併用が必要(※1)
従来剥離剤工法
(メチレンクロライド)
塗膜は1層ずつしか除去出来ない生産性が低い
皮膚刺激性が強い
揮発性が高いので作業環境の溶剤濃度が高い生分解性が低い
大気汚染の可能性も有
毒性を有する物も有
塗膜が溶解してしまう等回収しにくい多層塗膜を一度に剥離出来ない為作業工数が多い
黒皮やさび部や連結部等は動力工具等の併用が必要
ブラスト処理工法
(素地調整程度1種)
削除: 塗膜除去は行えるが大型装置および研削剤が大量に発生する為、耐荷重足場が必要塗膜ダストを作業者が吸引しない為の防護対策が必要
機械等の騒音が大きい
塗膜ダストの確実な飛散防止対策が困難塗膜ダスト回収率は低い除去塗膜とブラスト研削剤(産業廃棄物)の発生量が膨大で処分コストが高い
十分な防護工が必要
4時間以内に第一層(防食下地)を塗装する必要が有
動力工具処理工法
(素地調整程度2種)
平面の塗膜除去に適しているが、隅角部や連結部では除去が困難
作業効率が非常に悪いので大面積に適さない
塗膜ダストを作業者が吸引しない為の防護対策が必要
騒音が大きい
塗膜ダストの確実な飛散防止対策が必要塗膜ダスト回収率は低い隅角部や連結部では塗膜除去が難しく作業に時間を要する
十分な防護工が必要
効率が非常に悪く、橋梁等大型構造物には適さない
工法 特徴 作業環境 周辺環境への影響 塗膜回収性 その他
インバイロワン工法 塗膜剥離が容易に行える 皮膚刺激性がほとんど無 揮発性が低いので作業環境の溶剤濃度が低い 生分解性が高い 魚毒性は家庭用中性洗剤程度 塗膜は湿潤シート状に軟化されるので回収が容易 黒皮やさび部は動力工具等の併用が必要
他社剥離剤工法 一度の塗布で最大500μmの塗膜剥離が出来ない物も有り 揮発性が高いので作業環境の溶剤濃度が高く引火の危険性も高い物も有 生分解性が高い 魚毒性は家庭用中性洗剤程度 塗膜は湿潤シート状に軟化されるので回収が容易 黒皮やさび部は動力工具等の併用が必要(※1)
従来剥離剤工法 (メチレンクロライド) 塗膜は1層ずつしか除去出来ない生産性が低い 皮膚刺激性が強い 揮発性が高いので作業環境の溶剤濃度が高い 生分解性が低い 大気汚染の可能性も有 毒性を有する物も有 塗膜が溶解してしまう等回収しにくい 多層塗膜を一度に剥離出来ない為作業工数が多い 黒皮やさび部や連結部等は動力工具等の併用が必要
ブラスト処理工法 (素地調整程度1種) 削除: 塗膜除去は行えるが大型装置および研削剤が大量に発生する為、耐荷重足場が必要 塗膜ダストを作業者が吸引しない為の防護対策が必要 機械等の騒音が大きい 塗膜ダストの確実な飛散防止対策が困難 塗膜ダスト回収率は低い 除去塗膜とブラスト研削剤(産業廃棄物)の発生量が膨大で処分コストが高い 十分な防護工が必要 4時間以内に第一層(防食下地)を塗装する必要が有
動力工具処理工法 (素地調整程度2種) 平面の塗膜除去に適しているが、隅角部や連結部では除去が困難 作業効率が非常に悪いので大面積に適さない 塗膜ダストを作業者が吸引しない為の防護対策が必要 騒音が大きい 塗膜ダストの確実な飛散防止対策が必要 塗膜ダスト回収率は低い 隅角部や連結部では塗膜除去が難しく作業に時間を要する 十分な防護工が必要 効率が非常に悪く、橋梁等大型構造物には適さない
※1 後処理として専用クリーナー等使用するものがあります。

実績

施工実績

全国で約71万㎡の実績があります。
発注者 施工面積(㎡) 橋梁数(本)
234,000 241
県・市町村 307,000 411
民間 69,000 82
合計 710,000 734

受賞歴

  • 第8回国土技術開発賞最優秀賞 (国土交通大臣賞受賞)
  • 第2回ものづくり日本大賞 (内閣総理大臣賞受賞)
  • NETIS平成27年度推奨技術:KT060135-VE
  • 国土技術開発賞 (二十周年記念大賞受賞)

作業動画のご紹介

社会貢献

  • インバイロワン工法は有害物質を含む塗膜の除去を安全かつ確実に行う事が出来ます。
  • 3K(きつい、きたない、危険)産業である塗装業の労働環境が大きく改善され若年労働力確保に大変有効だと考えております。

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お問い合わせ

インバイロワンシステム株式会社
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